オフセット印刷 VS 凸版印刷 <凸版印刷編>

コースター工房において二大巨頭的なポジションを占めているオフセットコースターと凸版コースター。
前回はそれらのメリット・デメリットについてご紹介するにあたり、まずはオフセット印刷について取り上げましたが、今回はその後編、凸版印刷について取り上げてみたいと思います。

まず、凸版印刷とはどういったものなのかというと、いわゆるハンコのような形の印刷方法です。
かなり簡略化した表現にはなりますが、オフセット印刷に比べてその歴史は非常に古く、15世紀頃から存在する印刷方法です。
印刷面に凹凸が生じるため、その仕上がりや風合いは唯一無二のものがあり、どこか力強ささえ感じさせてくれます。

そんな印刷方法であることからオフセット印刷に比べて「高級感」という点で軍配が上がるといっても過言ではないのが凸版コースター。
事実、オフセットコースターに比べて高級料亭や会員制クラブなどラグジュアリーなお店からのお引き合いも多く、10年以上リピートいただいているお客様もいらっしゃるほどです。
対応している用紙もオフセット印刷に比べて和紙、無漂白紙、黒紙(基本は箔押しですが)と幅広い点も人気である秘訣です。

そんな凸版印刷ですが、残念ながら必ずしも万能であるというわけではありません。
というのがその印刷方法。
凸版を用いて圧力をかけることで印刷するこの方法はコースターにおいてはやはり2mm厚のような分厚い紙が適しています。
薄い紙の場合は印刷時に圧力がかかりにくく、凸版印刷特有の力強い凹凸が表現できず、なんともシンプルな仕上がりになってしまう場合があります。(もちろんデザインによりますが。)
また、細かい表現は不向きであるため、細い線や文字などは潰れてしまう場合もあり、そのデザイン選定には通常よりも考慮が必要です。

ここまでオフセット印刷と凸版印刷双方のメリット・デメリットを挙げてまいりましたが、実際はどちらも非常に高品質な仕上がりであることに間違いはなく、あとは好みの問題というのが正直なところです。
印刷の仕上がりについて知りたいといった場合にはサンプル請求も承っておりますので、お気軽にお申し付けください。