コースターの思わぬ使い方<テレビドラマ編>

コースターの使い方やその可能性について追求、と言えば大袈裟かもしれませんが、とにかく様々な角度から迫っているこちらのコラム。
今回は少し横道に逸れた内容でお送りしてみたいと思います。

それは比較的最近のこと、うだるような暑さが続くこともあり、外に出ることが億劫になった筆者は何を思ったかきっかけは忘れてしまいましたが、その昔大ヒットしたドラマを見始めました。
そのドラマは筆者自身にもかろうじて当時放送されていた記憶があるのですが、まだまだ幼い時分、ストーリーやシーンなどはほとんど覚えておらず、名作であるが故に様々なところで名シーンや名台詞が紹介されているその印象だけに留まっているに過ぎません。

コースター工房のコラムなのになぜそんなことをテーマに?と疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それはとあるシーンでのこと。
ある男女が久しぶりの再会を果たし、ひと悶着あったのち咄嗟に自分の(そしてもう一人のヒロインの)電話番号をコースターに書いて渡すという描写がありました。
時は今を遡ること30年ほど前。
携帯電話などもちろん普及しておらず、メールなどはもってのほか。
連絡先の交換といえば、もっぱら自分の家の電話番号を渡すことの一点のみ。
現在のようにQRコードをスキャンしたり、一昔前まで主流だった赤外線を用いた連絡先交換(これも「古い」という声が聞こえてきそうですが)など当然できないため、そういう場面においてコースターが思わぬ役割を担っていることに軽い衝撃を受けたのでした。

もちろんドラマ上の演出と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、当時このドラマが放送される<月曜9時>には「全てのOLが街からいなくなる」とまで言われたその流行ぶりから察するに、一般的にもこういった使われ方をしていたのではないかと考えると、コースターの必要性に改めて気付かされるとともに、スマホ社会の現代となってはなんだか郷愁すら感じてしまいます。

もしかしたら今夜もどこかでコースターをきっかけに新たな出会いが生まれているのかも?なんて考えると、コースターのご注文を承る側としても思わずいつも以上に力が入ってしまいますね。