コースターというものは非常に奥深いものであり、紙の種類や印刷方法などの組み合わせによって様々な表情を見せてくれます。
コースターの制作に携わること幾数年、その奥深さは未だ止まることを知りません。
例えばコースター工房で取り扱っている各種コースターの中でも「特殊紙コースター」というカテゴリーがありますが、同じ印刷方法をとった場合でもその仕上がりは用紙によって大きく様変わりします。
もっとも、用紙そのものが大きな特徴を持っているということが要因ではあるのですが、例えば和紙コースター。
和紙といっても手漉きの質感を持つものではなく、銀色のスジが入った雲竜(または銀竜)と呼ばれるタイプの紙を用いており、それだけでもかなりの雰囲気を醸しています。
この重厚な紙にどのようなデザインを施せば良いのか、ややハードルが上がってしまいそうではありますが、不思議とどのようなデザインにもマッチしてしまうのがこの和紙コースターの不思議なところです。
そしてもう一つがクラフト紙コースター。
茶色がかった色味が特徴であり、無漂白(薬剤などを使用して紙を真っ白にする加工)であるという点において、非常に環境や身体に優しそうなボタニカルなイメージを持たせることが可能となります。
この点のポイントとしては、より一層コンセプチュアルな飲食店でかなり効果的であるということ。
カフェやレストランにおいても最近では無農薬であるというところに重点を置いたお店が増えてきております。
クラフト素材から醸される温もりはこのようなコンセプトのお店にごく自然にマッチし、お店のコンセプトをより浮き彫りにさせることが可能となります。
ちなみにこのクラフト紙のコースターは、バーなどでは「ビアコースター」という呼称で親しまれており、幅広いところで愛されています。
コースター選びにおいてはお店の雰囲気に合わせた「紙」からチョイスするのもまたひとつの方法であるかもしれませんね。